STADIUM公演までまだ間に合う!機材判別のススメ【後編】
前編:メインセット編に続いての後編です。気になる人も多い?難易度高くて諦めがち?なスネアのポイントについて見ていきます。
【スネアその1】曲間でスネアを交換しているか目を皿にして見るべし
これはスネアに限らずミスチルの場合はギター・ベースのチェックの際にも言えることですが、「機材を交換した」「機材を交換せず前の曲からそのまま使った」かを見極めるのは非常に重要になります。スネアは性質上正面に出てこない上スクリーンにも映りづらくわずか5分ほどの一曲の間では詳細を見極めることは慣れていても難しいですが、5分でだめなら10分、10分でだめなら15分と交換をしなければその分チャンスも広がります。逆に交換をしていれば前後のスネアが確認出来た場合に「前(後)の曲のスネアでは”ない”」という大事な確定情報となります。機材チェック初心者はまず曲と曲の間のドラムテック岸さんの動きとJENさん付近の輝きに注目しましょう。暗闇でもスネア交換があるとスネアがキラッと光ります。
【スネアその2】深さを見るべし
特にスクリーンで正面の桜井さん越しもしくはナカケーさん越しのアングルで映ったときはチャンスです。皆様御存知の通りJENさんは親指のオブジェを使って打面の高さを揃えているので、深さが変わるとタムの下から見えるスネアの大きさも変わります。特に400と402の現場での判別は深さで見るしかありませんので大変重要なポイントです。
【スネアその3】ヘッドを見るべし
スネアで最もよく見えるポイントです。色や深さで判別出来なくても打面が見えれば判別出来るケースもあります。以下、よく使う/直近のドーム公演で登場したスネアの直近のヘッド情報を載せておきます。スクリーンでもロゴまでは視認できることはほぼないですが、参考にしてみてください。昔はSONORのスネアはSONORのヘッドが張ってあってもっとわかりやすかったんですけどね…
Ludwig 5インチ:CANOPUSコーテッド(真っ白なヘッドにCANOPUSのロゴ)
Ludwig 6.5インチ:REMOコーテッド(真っ白なヘッドにREMOのロゴ)
Ludwig コパー:REMOコントロールサウンド(透明なヘッドのセンターに黒のドットマーク)、現状このヘッドが見えたら99%コパー。
SONOR Phonic:REMOコーテッド(真っ白なヘッドにREMOのロゴ)
SONOR 金ブラ:CANOPUSコーテッド(真っ白なヘッドにCANOPUSのロゴ)
ブラックビューティー#1:不明(恐らくREMOコーテッド)
ブラックビューティー#3:詳細不明コーテッド+ドット(真っ白なヘッドに見えるがよく見るとセンターにドットが見える)
【スネアその4】色を見るべし、ただし色に惑わされるべからず
タムの影になったり照明の色そのものの影響を受けやすく色味が変わって見えることが多くあり、個人的にはあまり決定打にしづらいと感じています。とはいえスネア自体の個性を最も表すポイントなので、アップテンポな曲での白系の明るい照明のときやMCの時に見えるスネアの色は見逃さないようにしましょう。
【スネアその5】エンブレムは見えたらラッキーの気持ちで
スネアのメーカーや年代の判別に大いに役立つエンブレム(バッジ)ですが、ライブ中に視認できることはほぼありません。判別を焦るあまり意識を持っていかれないようにしましょう。唯一SONORのPhonicはエンブレムが比較的大きいこともあり、スクリーンに上手く映るとちゃんと確認できます。ドーム公演でもバッチリスクリーンで見ることが出来ました。
【最後に…!!】周囲に配慮を忘れず、自分自身もライブをまずは楽しむべし
ここまでつらつらと機材判別のポイントを書いて来ましたが、いきなりずっとこんなことを考えながらライブを見ていたらぶっちゃけ楽しめるものも楽しめません。特に最近は転売防止策の副作用で複数公演参加したくても出来ないケースが多く、ツアーは一回きりの参加という方も多いと思います。せっかくの機会なのでまずは全力でライブを楽しみましょう!
また、チェックした情報を忘れないようにメモをする場合は周囲の人たちの演奏への集中を削がないように気をつけましょう。私もメモをする場合はMCの間や曲と曲の間にするようにしていますし、メモ帳やペンを持ったまま盛り上がると後ろの人の視界の邪魔になるので演奏中は手ぶらになって自分自身も手拍子したり拳を上げて盛り上がれるように工夫することが大切です。
その中でちょっとでも「あれそういえば今見えたスネアって色わからなかったけどコントロールサウンドのヘッドだったからコパーかな?」とか「センターステージのセット初めて見た気がする!なんだあれ!」みたいに思って頂ける人が増えたらもう言うことはありません。そう思い始めたらきっと今後のライブや映像作品を見ながら機材のことを考える時間が増え、ズブズブと沼にハマっていくことでしょう…笑